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続編は一作目に必ず劣るのか?

著: Ken Kawamoto • 2025年12月29日
よく語られるこの現象は、果たして本当なのでしょうか? 3,590の映画シリーズのデータを分析した結果、データに裏付けられた「5つのパターン」が見えてきました。
Y軸モード
最大エピソード数
第1作の評価 0
シリーズの分布

5つの軌跡

3,590以上の映画シリーズを分析し、第1作を基準(=0)として正規化した結果、以下の5つの典型的な軌跡が特定されました。

  • 右肩下がり 第1作が突出して高い評価(平均6.54)で始まり、第2作で現実に引き戻されるように平均レベルまで急落(平均5.64)する、最も一般的なパターンです。
  • 安定 高い評価(平均6.28)で始まり、それを維持(平均6.25)します。統計的な平均への回帰に打ち勝つ唯一のグループです。
  • 右肩上がり 低めの評価(平均5.63)で始まりますが、生き残ります。その「改善」は、多くの場合、平均値への回帰に過ぎませんが、稀に高い評価から更に高い評価に昇る作品もあります。
  • V字回復 好調なスタート(平均6.24)から続編でつまずきます(平均5.81)が、その後の作品で品質を取り戻します。
  • 失速 平均的(平均6.02)に始まり一時的に上昇しますが、最終的にはトレンドに屈してクラッシュします。

これは「平均への回帰」ですか?

多分。

映画は「面白くなければ、続編が作られない」という選択バイアスがあります。この選別プロセスにより、シリーズ第1作目は単発作品を含む全映画の平均よりも高い評価を得ている傾向があります。そのため、第2作が「平均的」な評価(6.0点付近)をとったとしても、第1作との比較では「劣化した」ように見えてしまいます。統計上はこの効果だけでシリーズの「右肩下がり」は説明できています。

全体平均
(全映画)
5.94
基準値
第1作
(起点)
6.29
有意差あり
(Z=21.1)
第2作
(続編)
5.98
通常
(Z=2.5)

データについて

点数は、世界最大級の映画データベース TMDB のユーザー評価(0-10点)に基づいています。2作以上ある3,590のシリーズを対象に分析を行いました。

作成者: @kenkawakenkenke. Skip.work. データ提供: TMDB API.